Life & Debt ジャマイカ楽園の真実
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襟担当の人は週給30ドルで1日600枚の襟を縫う。喋ることもトイレに行くことも組合を作ることも禁止されノルマを達しないとその日の賃金は支払われない。20項目にも渡る税金が天引きされ、月100ドルの昼食代を払わなくてはいけない。
給料未払いを理由にストライキを行うと未払いのまま工場自体が解体された。別のケースでは800人の中国人を連れてきたため労働者は職を失った。
工場を解体した企業はHanes。Brooks Brothers、TOMMY HILFIGER。
ジャマイカではバナナを11kg18米ドルのコストで産出しているが国内に米企業Chiquita、Ｄｏｌｅが進出。11kgのコストは5米ドルと格段に安いが米国内では一切バナナを栽培していない。栽培は中米ホンジュラスで行い、日給1ドルで労働者を雇っている。ホンジュラス労働者がデモを起こすと警官隊が出動、数十名の死者を出した。
ジャー・ラスタファライ！
バックグラウンドに流れるバナナ栽培に従事する人々が歌う労働歌、バナナボート。（デー！ォ！デーェーェーォってやつね）バナナボートを歌ったジャマイカ系米国人歌手ハリー・ベラフォンテはどっちかつーとUSA FOR AFRICAの提唱者として有名です。
ナツカシの映像。シンディ・ローパー超かわいい。ハリー・ベラフォンテも一瞬映っています。
歌手としてより社会活動家として有名なハリー・ベラフォンテが熱い熱い眼差しを送るのがベネズエラ大統領ウーゴ・チャベス。「Life & Debt ジャマイカ楽園の真実」を鑑賞後とてつもない閉塞感と絶望感を持った私ですが、その未明から「チャベス ラテンアメリカが世界を変える」の残り3/4を一気読み、完全朝に読み終わりました。
熱い！！その先の革命の道程は必ずしも楽観的な状況ではないのですがとても熱い！チャベス大統領は大統領選挙によって革命を成し遂げた注目すべき大人物であり、2006年12月の3期目を賭けた国民投票に僕は注目したいと思う！
チャベス大統領が20代半ばのころのベネズエラでは先住民が寡頭勢力（白人だね）にものすごい迫害を受けてました。
当時、その地域ではまだ、白人が先住民を腰から下を撃って殺し、その＜狩り＞の記念品として耳を切り取っていたからだ。こうした殺人は免罪され、白人は誰も起訴されず処罰されなかった。抜粋：チャベス ラテンアメリカが世界を変える
21世紀だよ！って思っちゃいますがそういった風土、政情を持つ国はラテンアメリカにはまだたくさんあったのだと思う。これは単なる数百年前の植民地政策の名残ではなくてれっきとした経済弾圧の一端なのです。
ビンラディンの親族の会社とブッシュが役員の会社が取引先のように当時のベネズエラ軍もアメリカCIAが運営する民間石油会社の息がたっぷりとかかっていました。今は国有だけどね。
ベネズエラに限らずゲバラ時代のボリビア、キューバを初めとする国々がグローバリゼーションの元に搾取され続けていたのです。
ジャマイカは日本が二番目の発言力を持つ国際通貨基金（IMF）にサインをしたしまったことで帝国主義の良いようにされてしまいましたがその数年後のベネズエラではIMFの融資をクソだと一蹴しています。
大塩平八郎の乱があったからこそ明治維新があったようにラテンアメリカもベネズエラをきっかけに少しずつ反米包囲網を築いています。世界第4の石油産出国であるからこそそこまで強気になれる理由もあるのですがその強みを生かしキューバ、ジャマイカ、ボリビアなどの周辺諸国に割安で石油を輸出しています。
自分の父親の代に右だ左だのイデオロギー闘争がありましたが東西冷戦の終焉に伴い、グローバリゼーションは消費が個人に集中する「最後の人間」の時代に来ているそうです。まんま日本ですが。
そのグローバリゼーション（全球化）の枠の外にいるのがベネズエラだと仏月刊誌ルモンド編集長が言っています。つまり今までの社会主義ではない、資本主義ではない新しいイデオロギーが生まれると僕は解釈しています。
ということで繰り返しになりますが2006年12月の国民選挙は要チェックです。
長文。
コメント
そう、ジャケットのイメージと全然違う超社会派。
サブカル要素ゼロの超暗い話です！
でも面白いよ、DVDはいらないけどね。制作ピータートッシュ。
ジャマイカ楽園の真実って映画館で観ようと思ってたら直ぐに終わっちゃて行けなかったんだよね…。
DVD出た時に買おうかと迷ったけど買う程のもんでもないと思いそこでも断念。結局まだ観ていないんだけど。
面白かった？
昔ピータートッシュの映画で"Stepping Razor"ってのを買って観たんだけどキツクてね。ぜんぜん面白くない社会派の映画。速攻売ったんだけど…。其れ以来ジャマイカの社会派のドキュメンタリーは警戒してるんだけどどうだった？
ところで細井君UPLINK系のネタホント好きだよね。